突然ですがみなさん、「オロフレトマト」をご存知ですか?
実はこのトマト、あたたかい温泉の活用によって、さむ〜い北海道の2月に栽培されているんです!
今回はオロフレトマトにまつわる北海道壮瞥町の素敵な取り組みについてお話しします。

・オロフレトマト
オロフレトマトとは、北海道壮瞥町で温泉熱を利用して栽培されるトマトの名前です。
この地域では、名前の由来となるオロフレ山の麓の弁景温泉から、地下パイプラインを通して高低差を利用して源泉 (65度) がハウスまで運ばれます。ハウスまで運ばれた熱水を施設内に敷かれるチューブ管内に流し、その放熱によってハウスの温度は24度という暖かさに維持されています。
これにより北海道では異例の2~7月での収穫・出荷が可能となっています。
温泉を利用したこの農法には以下のようなメリットがあります。
省エネルギー 自然由来の温泉熱によってハウスを温めているため、灯油などの燃料が要らず、コストや環境負荷が低減されます。
農薬・肥料の使用量を削減 外気温が低い時期に栽培するため、害虫が少なく、農薬・肥料の使用量を減らすことができます。これによりコストが減らせることはもちろん、消費者にとっても安全・安心なトマトを栽培することができます。
農業所得向上・安定供給 通常5, 6月出荷のトマトを道内最速の2月から出荷できるため、高値で取引され、農業従事者の所得が向上します。また、生鮮野菜の通年供給を可能にしています。
オロフレトマトは桃太郎はるかという品種で、環境に配慮した安全・高品質な農産物の証である「Yes!Clean」にも登録されています。
また、ハウスを流れて40度位まで下がった温水は、ほうれん草や小松菜などのより低温で栽培される作物の栽培や、町内の学校の暖房、病院・老人福祉施設・温泉施設での浴用温水などにも活用され、余すことなく温泉熱を利用する取り組みがなされています。
以上、温泉を利用した北海道壮瞥町のトマト栽培についてのお話でした。
このように、温泉は湯船や発電だけでなく土壌や施設の暖房などにも利用でき、省エネであることに加えて経済的メリットもあることがわかりました。今度温泉地に行く際は、温泉以外にも活用されていないか、ぜひチェックしてみてください!
農政部農村振興局農村設計課事業推進係. "農業農村整備を契機とした地域振興事例集(2/4)". 北海道. 20230710, https://www.pref.hokkaido.lg.jp/ns/ski/nn/jireisyuu.html, (参照20231219).
HBC北海道放送. "温泉熱を利用!オロフレトマトに注目編". あぐり王国北海道. 20210409, https://www4.hbc.co.jp/agri_report/list.php?selectdayforcal=20110409&selectmonthforcal=201104, (参照20231219).
壮瞥町役場総務課. "再生可能エネルギーのまち". 壮瞥町の行政情報サイト. 2016, https://www.town.sobetsu.lg.jp/about/saisei-enerugi.html, (参照20231219).
国土交通省国土政策局. "再生可能エネルギーの活用による地域活性化に関する調査事例集". 国土交通省. 20140819, https://www.mlit.go.jp/common/001053792.pdf, (参照20231219).
東北大学流体科学研究所自然構造デザイン研究分野 / Waku2 as life (https://www.desfelab.com/)
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